今回は、通称「マクガバン・レポート」について、書きます。何故かといい
ますと、このレポートの意義は、約30年前のでありながら、さまざまな形
で、健康と医療に関する世界的大改革のきっかけをつくり、また現在でも、
われわれの健康や病気予防の指針たりえているからです。
何回かに分けて書いていきたいと思います。
現状の日本を健康・医療・食生活という局面をみる際、依然としてこのレポ
ートのもつ意味がいささかも衰えてないと思います。とくに我が日本が残念
ながらそうなのです。
勿論、この約30年の間に、健康・病気に関する研究は進み、制度改革も行
われていますが、一部ではそんなことなどどこ吹く風といった旧態依然の状
況もあります。
平成15年度 「人口動態統計月報年計(概数)の概況」(厚生労働省発表)で、年間の死亡数を死因別に見ますと次のとおりです。
一位 悪性新生物(ガン) 309,465人
二位 心疾患(心臓病) 159,406人
三位 脳血管疾患(脳卒中など) 132,044人
アメリカはと言えば下記の通りです。
第1位 心臓病 710,760
第2位 ガン 553,091
第3位 医療によるもの 225,000
第4位 脳卒中 167,661
(アメリカ医師会ジャーナル2000年7月26日付より)
ただ、アメリカでは、「マクガバン・レポート」以後、医者も一般の人も意識が大きく変わり、1990年以降、アメリカ国民のガン罹患率、死亡率ともに減少しています。
1973~1995年 ガン罹患率は毎年平均1.2%ずつ増加1990年
を境に減り始める1990~1995年 ガン罹患率は毎年平均0.7%ず
つ減少死亡率も5年間で2.5%(年平均0.5%以下)低下このような変
化のきっかけを作ったのが、「マクガバン・レポート」なのです。
では、「マクガバン・レポート」の簡単な紹介をします。
今から遡ること約30年前、1977年にアメリカ上院栄養問題特別委員会
(当時、マクガバン委員長、以下M委と略)が資料も含めて5000ページ
を超える膨大なレポートを発表しました。
このレポートは、2年間にわたりアメリカばかりでなく世界中から資料を集
め、またアメリカ以外の国からも学者を招き証言を求めて出された、極めて
密度の高いレポートだったのです。

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